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山登り

雪の奥穂高岳登山記録

投稿日:2013年5月8日 更新日:


2013年第七弾は〝雪の奥穂高岳〟に登ってきました!


 本来であれば2年前のG/Wに行く予定でいた雪の奥穂高岳。
 2年前はG/W直前で起こった雪崩で涸沢ヒュッテの売店が流されるほどの被害が出て断念。
 1年前はご存じのように腰痛でG/W全く動けず断念。
 今年2013年はG/W初日の27日(土)から上高地へ入ったが、今度はその手で来るか!の生憎の降雪で横尾から先は入山規制が掛る始末でまた断念。後半に期待を託すがG/W中盤ので風邪を引いてしまい30年ぶりの体温39℃越えで撃沈。
 今年も諦めかけていたが、G/W後半の2日間の速攻登山で念願の〝雪の奥穂高岳〟登る事が出来た。
 これで奥穂高岳頂上へは4回目でそろそろもういいかな~

 5月3日風呂に入り夕飯を食べ風邪薬をの飲んで、20時30分頃フィットシャトルで自宅を出発。
 圏央道入間I.Cから高速に乗り中央道に入り松本I.Cを目指す。高速を降りて国道158号線を通って沢渡駐車場到着。
 今年から(?)沢渡バスターミナルが出来て、沢渡大橋(市営第一駐車場)でバスに乗ってもバスターミナルでバスを降りて乗り換えなければならなくなったので、バスの乗り換えが無いように沢渡バスターミナル近くの市営第二駐車場(足湯有)に車を止めた。仮眠しようとしたが後に止めてあったプリウスが暖房を入れたまま寝ているのか?5分位毎にエンジンが始動したり止まったりうるさいので場所を移動して仮眠を取った。

 次の日は6時30頃出発のバスで上高地入り。当たり前だが前回と違い上高地バスターミナルには雪がほとんどない。
 登山届を記入して横尾まで11kmの地獄のロードに入った。厳しい冬を乗り越えた猿たちが新芽をがむしゃらに食べているのを横目で見ながら明神・徳澤を通過して横尾に到着。ここまでは道路脇に雪が残っているがほとんど登山道に雪なし。

 横尾から本谷橋(現在はまだ橋は掛けられていない)までは雪と土が半々でシャーベット状になっておりズボンの裾が汚れるのでスパッツがあれば付けた方が無難だった。
 本谷橋から涸沢ヒュッテまでは沢を直登する。全て雪の上を歩くことになるがアイゼンの必要はない。登るにつれてガスが濃くなり涸沢ヒュッテ到着30分前から雪が降ってきた。
 14時頃涸沢ヒュッテに到着し宿泊手続きを済ませた。自炊者は談話室に敷布団を敷いた上に寝袋で寝ることになる。1泊2食を選択した人は普通の部屋で、どうやら自炊者は〝ぞんざい〟な扱われ方をしているようだ。雪が降って来たためかテント装備を担いできた人も涸沢ヒュッテに素泊まりとし最終的に談話室は満員になっちゃった。
 談話室に荷物を置いたら、まずは売店で〝生ビール〟と〝おでん〟を注文!そのあとは遅めの昼食でカレーまで食べて腹を満たして夕飯は日本酒とつまみで済ませた。^^ その日は談話室組で8時30分頃までストーブを囲んで山トークで盛り上がった。

 次の日4時に起きてコーヒーとつぶあんパン2個の朝食を済ませ、カメラと三脚を持って5時30分頃まで日の出撮影したのち、アタックザックに変えて6時に穂高岳山荘を目指して登りを開始。
 ザイテングラードの左側の小豆沢を直登するが、天気が良くて背中と雪面に反射した日差しが前から付き刺さり暑い。
 8時30分に穂高岳山荘に到着し、水を買ったり装備の準備をしたりして9時に奥穂高岳に向けてまずは岩場に取り付く。岩稜には梯子と鎖が設置されているため問題なく登る事が出来る。岩稜が終わり稜線に出るまで急な雪の斜面を15mほど登るが、ダブルピッケルで不安なく登れる。そこからは普通の雪山登りで頂上少し手前でまた急な雪の斜面を7~8mほど登るがココも全く問題なし。そこを過ぎるとすぐ奥穂高岳頂上となる。

 頂上からの眺めは3月の西穂高の時には敵わないが、快晴で槍ヶ岳や立山・白山までバッチリ見渡せた。
 登りと下りのすれ違いで渋滞が発生し穂高岳山荘に戻れた時には11時になっていた。穂高岳山荘から奥穂高岳を往復するのに2時間も掛っちゃった・・・!それから時々尻セイドーを使いながら涸沢ヒュッテまで下った。
 涸沢ヒュッテでアタックザックをザックに詰め込んだ。上高地バスターミナルの最終が18時なので5時間あれば間に合うだろうと13時に涸沢ヒュッテを出発。休憩込で涸沢ヒュッテ⇒横尾まで2時間で着いたので、残りの地獄のロード11kmは楽勝だろうと踏んでいたが、徳澤を過ぎて足の裏に出来た豆が痛みだしペースが上がらず間に合うか微妙だったが、17時40分に到着し最終のバスで沢渡に戻れた。

 G/WのUターン渋滞を避けるため沢渡の駐車場でゆっくりと足湯に入り時間をつぶし、更にはしばらく一般道の国道20号線を使い真夜中に中央道に乗ったがそれでも小仏トンネル手前では10km以上の渋滞が発生していて、自宅に着いたのは次の日の2時30分頃で風呂に入ってスグ寝た。。

おしまい





今年から新設されたバスターミナル内。
沢渡大橋からバスに乗ってもココで乗り換えなければならない。





今回は上高地バスターミナルは雪の気配なし。無いこともないか。




河童橋からの眺めも穂高連峰が一望。




振り向けば小さい噴煙を上げる焼岳。




明神、いつもの場所で。




長く厳しい冬を乗り越えた者だけに自然は恵みが与える




さすがG/W徳澤の広いテン場がかなり埋まっている。




明神岳。やっぱ雪を被っている山は見ごたえありデス。




1人分のスペースの雪を切り取って通路に!




徳澤から横尾までは、途中から河原沿いを歩く。




横尾に到着。こいのぼりがG/Wらしい。




横尾大橋から下流側を見る。雪がまぶしい




登山道から屏風岩。




本谷まではこんな道が続く。




本谷。橋はまだ掛ける必要なし。




涸沢まで沢を直登する。




涸沢に向かう人たち。




涸沢が近くなってくると雪が結構降って来た。




涸沢ヒュッテと涸沢小屋分岐。




右手前の3人が同じパーティーで、真ん中の方が滑落し左腕を骨折した方で、この後ヘリで病院へ運ばれた。
残りの2人は涸沢ヒュッテに宿泊し相部屋となり詳しく滑落の状況を聞く事が出来た。
前日は、上高地から一気に穂高岳山荘まで登り宿泊し、次の日は奥穂高岳には登らずに下山を開始した。8:00頃小豆沢を下り始めたが、この時間だと登りの人が列をなして登って来るため、下山路を少し右よりに取ったが、雪の表面がまだ固くアイゼンの効きが悪かったため元のトレースに戻る瞬間に足を滑らせて100m以上滑落したそうだ。しきりに「単純なミス」と言う言葉を繰り返していた。
初めは脱臼だと思っていたらしく、滑落後は自力で涸沢ヒュッテまで下山して診てもらったところ骨折していたらしい。
帰宅後確認したがこの程度でも大手新聞社の全国欄に掲載されていた。





涸沢ヒュッテに来たらこれは外せません。生ビールとたっぷりとカラシを付けたおでん




しばらくしてカレーも食べる。これを夕飯にして寝るまでアルコールでしのいだ!^^




テント場はカラフルなテントがザット100張。




談話室はこんな感じで満員。手前の彼は登山3回目で雪の蝶ヶ岳や涸沢まで来る無謀な男。
アイゼンはあるがピッケルなしで奥穂高にも登るつもりでいた・・・・もちろん辞めさせた。





次の日は朝から快晴。テント場から涸沢小屋・北穂側を見る




日の出を撮影してから奥穂に向けて遅めのスタート。




登るルートは、ザイテングラード左側の小豆沢を直登する。




ザイテングラード取り付き近くまで登ってきて振り返るとテント場がちっちぇー。




ココから更に傾斜が増してきつくなる。




また振りかえると登山者が列を成して登ってくる。




白出のコル直前で右に折れると穂高岳山荘。




穂高岳山荘到着。




奥穂に向けたスグの岩稜帯を見ると危なそうな雰囲気が伝わってくる。
数日前この岩稜帯から転落し重体となる事故が発生したためか遭対協の方が登る人の装備を
チェックしていた。目の前を通ったが特に指摘されず岩稜帯に取り付けた。
岩の表面が凍っていて登りにくいが鎖や梯子は問題なく使える。





危なそうなのはこの岩稜帯から稜線まで出る雪の急斜面だけどダブルピッケルで楽に登れた。




そんでもって奥穂岳頂上。




ジャンダルム方面にも足跡が続く。5日に発生した遭難事故者の足跡だろう。
(ジャンダルムに向かった32歳の男性登山者が約200メートル滑落し右足を骨折する重傷)





頂上から少し下ったところにある雪の急斜面がロープで繋がったおばちゃんたちで渋滞中。




待っている間に槍方面を撮影。ビューティフォー♪




真ん中に黄色い服を着た人が遭対協の人でルートを間違うと大きな声で指示していた。




涸沢までは尻セードーを使いながら下山。




【雑感】

熱で危ぶまれたG/Wの奥穂高岳登山だったが天気も最高で面白かった。来年のG/Wは槍ヶ岳に行こうかな?
ただ、登山ブームで山を初めて間もない様な人や、数十年前山をやっていてい久しぶりに雪の穂高岳に来る人が多い。山は自己責任で登る物だから経験があろうが無かろうが登ることに異論は無いが、事故を起こすのであれば単独でお願いしたい。下の登山者を巻き込んだ滑落なんかは勘弁してもらいたい。


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