デュアルモードオートマチックロッキングハブについて説明するが、そこに行きつく前にまずは4輪駆動システムから説明が必要でしょう。
4輪駆動方式にはパートタイムとフルタイムがある。
・パートタイムは2輪駆動と4輪駆動を手動で切り替えることの出来るシステム。
・フルタイムは切替機構無しで常に4輪を駆動している。
現在パートタイム4輪駆動システムはマイナーなシステムで、2020年で販売している機種で採用しているのはTOYOTAのハイラックスと、SUZUKIのジムニー位でしょうか?
パートタイム4輪駆動切替方法とメリット・デメリット
パートタイムで2輪駆動の場合、エンジンで発生した動力→ミッション→トランスファー→後輪用プロペラシャフトを回して後輪を駆動する。
4輪駆動に切替えるには、運転席の切り替えレバーでトランスファー内のフロントプロペラシャフトへ駆動を伝えるクラッチを繋ぐ+フロントタイヤとドライブシャフトを繋ぐハブをロックすることで初めて4輪駆動となる。
■メリット
・必要な時だけ4輪駆動にするためフルタイム4輪駆動より燃費が良い。
・機構がシンプルで故障が少ない。
■デメリット
・手動のため予期できない凍結などに対処できない。
・センターデフが無いため4輪駆動時にハンドルを大きく切ると、フロントとリアタイヤの回転差が生じブレーキが掛かったような曲がり難い現象が発生すること。
※グリップの良いアスファルト路面が顕著で、ダートではタイヤが滑りやすため気にならない。
4輪駆動に切替える場合トランスファー内でクラッチを繋ぐことはスグに理解できるが、ハブを自動ロックする「デュアルモードオートマチックロッキングハブ」機構はなかなか理解できないと思うし私も詳細はまだ理解できていない。
解っていることは、車内でトランスファーのクラッチを繋ぎフロントプロペラシャフトが回るとメカニカルに自動でハブがロックされ、トランスファーのクラッチを切ると自動で解放されたりするらしい。
自動でハブが切り離される動画撮影してみました。(2H:2輪駆動/4H:4輪駆動)
2枚目の写真で、AUTOとLOCKがあるがこれはAUTOにして置くと自動でハブがロックしてくれて、LOCKにするとハブを手動でロックできるもの。
これは万が一AUTOの機構が壊れても手動で4輪駆動に出来るフェール対応。アフリカなど僻地を走るランドクルーザーならではの物。