(百名山63座目)
2016年夏休みに北海道日本百名山の旅で1日目(8月7日)に登った幌尻岳デス。
2016年G/Wは中国・四国・九州の百名山を巡り、今回の夏休みはチョッと有休を付けると16連休が取れたので北海道の百名山 利尻岳・羅臼岳・斜里岳・阿寒岳・大雪山・トムラウシ・十勝岳・幌尻岳・後方羊蹄山の9座を登ります。
結果は、北海道に滞在7日と2時間(8月6日17:30~8月13日19:30)で百名山8座登れた。
今回は8月7日(日):幌尻岳です。
8月8日(月):台風5号の影響でOFF & 移動
8月9日(火):後方羊蹄山
8月10日(水):十勝岳・大雪山(旭岳)
8月11日(木):雌阿寒岳・斜里岳
8月12日(金):羅臼岳
8月13日(土):トムラウシ
トムラウシ以降北海道の天気がしばらく悪いので利尻岳を残して撤退デス。
G/W同様車中泊で巡る計画で、北海道まではどのみちどこかでフェリーに乗らないと行けないので、新潟からフェリーで苫小牧に向かいます。
北海道の1座目の山は幌尻岳に決めています。何故なら幌尻岳は百名山の中では最難関と言われているし、今回の中で最長のロングコースだっためココを後回しにすると精神衛生上良くないと思い早めに潰してそれ以降の山をエンジョイしたかった。
幌尻岳へは4ルートあり、
【平取町側ルート】
平取町豊糠からシャトルバスを利用し、バスを下りたところから額平川沿いに遡上するコース。ルート上にある山小屋「幌尻山荘」は受け入れ可能な宿泊者数に限度があるため完全予約制で、登山者に対する食事や寝具などの提供はない。小屋の管理を担う平取町山岳会が予約の受付を行っている。キャンプ指定地はないため野営は不可。
通常時で膝下程度、水量が多い時は腰までの深さがある幅5~10mの沢を徒渉するところが十数箇所ほどあり、増水時には通行できなくなる場合がある。
通常時で膝下程度、水量が多い時は腰までの深さがある幅5~10mの沢を徒渉するところが十数箇所ほどあり、増水時には通行できなくなる場合がある。
【新冠町側ルート】
新冠町の奥新冠発電所から新冠川沿いに林道を東進し、奥新冠ダムを経由して、山小屋「新冠ポロシリ山荘」まで歩く。山荘から登山道に入り、新冠側支流の幌尻沢沿いに北上した後、尾根に取り付いて山頂に至る。
平取町側と違い徒渉箇所が少なく、天候に左右されにくいルートであるが、登山道に入る前に発電所から山荘までの林道を長時間(約19 km, 約5時間50分)歩くことになる。この区間は北海道電力(北電)が管理する道路であり、北電が許可した車両以外は通行できない。自転車やバイクでの通行も禁止されている。新冠ポロシリ山荘は地元の新冠ポロシリ山岳会が管理している。避難小屋であり、管理人は常駐していない。
平取町側と違い徒渉箇所が少なく、天候に左右されにくいルートであるが、登山道に入る前に発電所から山荘までの林道を長時間(約19 km, 約5時間50分)歩くことになる。この区間は北海道電力(北電)が管理する道路であり、北電が許可した車両以外は通行できない。自転車やバイクでの通行も禁止されている。新冠ポロシリ山荘は地元の新冠ポロシリ山岳会が管理している。避難小屋であり、管理人は常駐していない。
【チロロ林道ルート】
北西側からアプローチするルートで、日高町から国道274号線を通り千呂露川沿いに走るチロロ林道に入りダートを15kmほど進み二岐沢の北海道電力取水施設を経由するルートで、車両は二岐沢が千呂露川に合流する所までしか入れない。
ヌカビラ岳・北戸蔦別岳・戸蔦別岳を経由し幌尻岳に至る12.2kmで往復のC.Tは18時間のロングコース。北戸蔦別岳や7ッ沼カールで幕営も可能だが、ヒグマの生息数も多く至る所にヒグマの痕跡が残っている。
ヌカビラ岳・北戸蔦別岳・戸蔦別岳を経由し幌尻岳に至る12.2kmで往復のC.Tは18時間のロングコース。北戸蔦別岳や7ッ沼カールで幕営も可能だが、ヒグマの生息数も多く至る所にヒグマの痕跡が残っている。
【伏見岳避難小屋ルート】
幌尻岳までのC.T15時間もあり未検討。
どれも面倒なルートで天気の具合もあるので予約は避けたいことと、サッサと済ませたいこともありチロロ林道コース日帰りに決めた。しかしこのC.T18時間(3/4日)は私でも今まで歩いたルートとしては最長だけど歩ききれるんでしょうか?
8月5日(金)車に全ての荷物を予め積んで出社。17時に仕事を終え会社の駐車場からそのまま関越自動車道に乗り、新潟に向かい23時30分発のフェリーに乗船。8月6日(土)の17時30分苫小牧到着。下船後は無料の日高自動車道を通り日高富川I.Cで降りる。それからは沙流川に沿って走る国道237号線で日高町に向けて車を走らせる。登山口で車中泊する事も出来るがトイレの不安もあり、道の駅「樹海ロード日高」で車中泊。(コンビニのセイコマートが23時まで開いているしトイレも有る)
G/Wの中国・四国・九州の百名山を廻った時は登山口で車中泊する事が多かったが、今回の北海道の山旅は登山口に一番近い道の駅を利用することが多かった。
8月7日(日)は1時30分起床しトイレと着替えと食事を済ませ2時頃道の駅を出発。登山口まで1時間以上離れているし、途中10kmのダートもある。幸いチロロ林道が凸凹の激しいダートではなかったので時間通り3時に登山口に到着した。(15~16台停められるスペース有)すでに数台の車が止まっていて、準備中にも3人がヘッデンを点けて出発して行った。
3時30分北海道電力管理道路入口ゲートを出発!3.5kmほどの林道を40分歩き取水場まで進む。そこから北戸蔦別岳登山口に入り本格的な登山道になる。傾斜は無い登山道を二ノ沢出会まで歩く。そこからヌカビラ岳まで急登が始まり、距離2.7kmで標高1,000m稼ぐ。途中で湧水の「トッタの泉」で500cc補給。(北海道の沢水にはキタキツネの糞に混入するエキノコックスと呼ばれる寄生虫があるため煮沸しないと飲めないが、湧水なら大丈夫・・・・だろう)
登山道には大きなヒグマの糞が至る所にある。ヒグマも移動が楽な登山道を利用している。登山口から3時間でヌカビラ岳到着。ココで初めて幌尻岳を拝むことが出来るが、まだまだ遠い。
稜線を進むと登山道脇のお花畑も大きく掘り返されヒグマの痕跡がたくさん残っている。北戸蔦別岳に向かう途中でテントが1張と北戸蔦別岳の頂上に2張。頂上は狭いので手前側の方が良さそう。(ヒグマは怖いけど) 次の戸蔦別岳まではガッツリ下ってまた登り返す。途中で幌尻山荘に下るルートもある。戸蔦別岳には登山口から5時間弱で到着。
ココから幌尻岳の眺めが最高の場所。左下には7ッ沼カールがありココにもテントが1張。
またまたガッツリ下って幌尻岳の肩まで登り返す。ココのルートは人の通りが少ないためハイマツが登山道を覆っていて漕いで行かないと進めないので体力を消耗する。幌尻岳の肩まで100mほど登り返すと頂上は近い。
登山口から7時間で幌尻岳到着。天気は快晴で360°遮るものは無い。地形に詳しくはないが200名山のカムイエクウチカウシ山は確認できた。
また同じ道(C.T8時間)を戻るのが面倒だけど、モチベーションを切らさないように休憩もそこそこに帰路に就く。
戸蔦別岳から北戸蔦別岳に向かう途中で稜線から100mほど下に広がる戸蔦別カールで黒い点が動いていることに気が付く。ヒグマだ!
こんなに離れているのに確認できるんだから相当大きな奴デス。撮った写真を拡大してもかなり大きいことが判ります。登山道の大きな糞も奴の物でしょう。
北戸蔦別岳まで戻って来ればあとはほとんど下りなので安心です。途中「トッタの泉」のチメタい水で喉を潤し順調に進み13時間掛かって無事駐車場まで戻ってきた。
下山後は日高町まで戻り「沙流川温泉 ひだか高原荘」で温泉で汗を流した。
途中で出会った若い夫婦の登山者とは4日後の斜里岳で再会した。夏休みを利用して北海道百名山を登りに来ている人が沢山いるんだろうな~
3時登山道入口到着もちろん携帯の電波なし。
3時30分ヘッデンを点けて北海道電力管理道路入口ゲートスタート。
取水場到着。フラッシュを使っても無理。
登山口は判りやすい。まだフラッシュを使わないと暗くて写らない。
二ノ沢出会まではこんな感じで傾斜は無い。
二ノ沢出会にテント。
ヌカビラ岳に登る途中で出会った、ガイド付きの7~8人中高年グループの物か?
このグループは諦めて下山したようだった。
トッタの泉で水を補給する
ヌカビラ岳手前の急斜面の開けた場所で振り返る。多分チロロ岳あたりか!
こちらは二岐山辺りだと思う。
ヌカビラ岳頂上を見る。
大きなヒグマの糞。ヒグマも登山道を使って移動しているんだろうな~
ところどころに梯子が設置されている!
稜線に出て初めて幌尻岳が確認できたけど、遠いな~><
イメージは、聖岳から見た赤石岳って感じ。。判るかな~?
左側が北戸蔦別岳で、右の尖ったピークが戸蔦別岳。
ヌカビラ岳到着。ザックを降ろしてチョット休憩。
ヌカビラ岳からみた北戸蔦別岳と幌尻岳。
次の目標の北戸蔦別岳までは緩やかな稜線を進む。
稜線途中からの戸蔦別岳と幌尻岳。
北戸蔦別岳直下のテンバ。ココにテント張って1泊が理想かな?
でも近くにお花畑をヒグマが掘り返した跡多数あり。
北戸蔦別岳頂上にテントが2張。
北戸蔦別岳頂上から戸蔦別岳と幌尻岳。
戸蔦別岳に向かう稜線を進む。
戸蔦別岳が近づいてくる。
戸蔦別岳からまたガッツリ下る。巻いて欲しい。。。
まだ幌尻岳までは2時間は掛かる。
振り返ると中央が北戸蔦別岳
戸蔦別岳到着。背後には幌尻岳。
ココから眺める幌尻岳が一番きれい。
左側には7ッ沼カール
真ん中に黄色いテントが1張。
7ッ沼カール全景。
幌尻岳の肩まで約100mの登り返しが待っている。
幌尻岳の肩の登りで戸蔦別岳を振り返る。右が7ッ沼カール
ようやく幌尻岳の肩に到着。ウサギギクが沢山。
幌尻岳到着。
靴を軽量化のためソフトタイプの登山靴で来たが大失敗。。
岩場が多い時はやっぱりハードタイプの登山靴じゃないと歩き難い
平取町側ルートだとこちらから登って来る。
遭難の碑
リンドウ
戸蔦別カールで食事中のヒグマ
登山道入り口から12時間30分で取水場まで戻ってきた。残りは林道歩き30分
【雑感】
奥深い山だった。今回北海道の百名山8座登ったが、ルートもマニアックだったこともありこの登山が一番ヒグマの痕跡が残っていた。。ヒグマの生息率の高い知床の山は人気があり登山者が多いのでヒグマも近寄れないと思う。
下山時の取水場から林道を歩いているとアブの襲撃を受け数カ所刺されてしまった。7月か9月に登った方が快適かもね!